2日目の敗北感

小笠原の朝は早かった。早々に目が覚めてしまい、陽が登り始める頃からメイン通りをウロウロする。何もないので、結局、海へ。ウミガメの産卵跡をみつける。
朝飯を食い、イルカがいる深い海へ。生まれてこの方、泳ぐのは得意だと思って生きてきた。が、僕の泳ぎが完全に川仕様だったことを思い知る。フィンとシュノーケルを付ける海仕様は全然違う。僕には不自由だ。海水を飲んでしまい、このまま海の藻屑になるのかと思った。死なずに済んだ。イルカは大量にいた。

南島に上陸。

紅の豚」に出てくる秘境に似た楽園。
道を通って浜辺へと降りて行く。

ずっと居たくなるような浜辺。

そのあと、マッコウクジラのひねりの利いたジャンプを見てから宿に帰って来た。時はすでに17時。しかし、どうにも海仕様の泳ぎに負けたという敗北感から立ち直れず、宿から近くの浜辺へと再出発。
陽が暮れて行く浜辺。泳いでいるのは、ほぼ僕しかいない。ゴーグルだけを付けて川仕様の泳ぎを思い出す練習を繰り返す。よし、これだ。これなんだ。長良川をこの泳ぎで生きてきた10代。郷に入りて郷に従ったのがダメだったのかもしれない。明日は慣れ親しんだ川仕様でなんとかしたい。