織田裕二になりたかった

時々見返してしまうのは、ドラマ「踊る大捜査線」のエンディング映像。

これを見ると、いつも背筋が伸びる。
忘れもしない、このドラマを見ていたのは中学3年生。まだ憶えているのは、高校生になる前の春休みだったか、仲の良いやつらとスキーに行き民宿で騒いでいた。にも関わらず、このドラマの放送が始まると、皆で民宿の小さなテレビを見始めたのだ。誰も騒がなかったな。
あの頃、僕はたぶん織田裕二になりたかった。決して役者になりたいと思ったわけではなく、織田裕二になりたくて仕方なかった。その想いは高校生になるとさらに加速し、やはり織田裕二になりたくて仕方ない友人らと織田裕二の演ずるキャラクターの真似をして悦に浸り始める。似ているわけがなかったが、そんなことはあまり関係がなかった。とにかく僕らは織田裕二になりたかった。