虎の日々に感謝

表題そのままだ。
いつだって自分が助けられたと感じるのは、自分が作っているものだ。
このヘンな構造の救済は、何物にも代えがたい。
そして、本当にありがたい。
ブレそうになると、今、目の前にある作っているモノのことを考える。
考えざるを得ない。
そこで、しゃんとする。
誰の尺度でも測られないことで、自分が自分たらしめられる瞬間がやってくる。
僕はそういう意味でも、夏から稽古に入っている二人芝居「虎の館」には、何度となくしゃんとさせられている。
自分で作っている演劇作品でありながら、感謝してしまう。
気持ちの悪い構造だ。
ついでに、もっと書く。
伊久磨さん、清水さん。
この二人にも本当に頭が下がる。
一歩間違えたら苦行のような稽古の日々だろう。
僕が役者なら逃げだす。
絶対に嫌だ。
二人芝居はしんどい。
演劇の中で、きっと一番しんどいだろう。
それもやってみて分かった。
高をくくっていた自分をぶん殴りてぇ。
しかしながら、そこに二人ががっちりと向き合ってくれて今日まで来られた。
今日の通し稽古が良かったから、僕は機嫌よくこんなふうに書いているだけかもしれない。
でも、いいじゃないか。
こんな夜は全く眠くなりそうにない。