愛フォンブースおしまい



終演してまるっと24時間くらい経ちました。
劇団フルタ丸「愛フォンブース」にお越し下さった皆様、改めてありがとうございました。
好評の内に幕を下ろすことができて、良かった。ほんと。


いつも作品を書くにあたって、
「次は、こんなふうなの作りたいなー」というイメージを先に持つんですが、
そのイメージにかなり近いものが書けたというのが、最初の印象でした。
そこから作品と向かい合い、また変化を遂げるところは遂げて行ったのですが
根本は変わってない。
それと、アイフォン6の発売前夜に銀座店で並んでみたのも大きかった。
あの深夜から朝に掛けて、新製品発売という狂騒の中で、
真っ暗な街がだんだん青白く、明るくなっていったグラデーション。
眠っていた人達がだんだん活動的になっていく、動きと心の変化のグラデーション。
そこで、確実つかんだ何かがあって、それを書き加えたりしつつ、
愛フォンブースのホンは完成しました。


演出的には、出演者の全員が基本的には、
常に出ずっぱという特殊な1シチュエーションものでした。
役者の皆さんは、きっとかなり体力と集中力を削り取られたはずです。
でも、その疲弊していく中で、行列に並ぶ人間に図らずも近づいて行った気がします。
本当におつかれさまでした。


「美味しい素材を、良い塩で食べるようなシンプルな構造の演劇を目指したい」


とインタビューでも話したりしてきたけど、
愛フォンブースは、そういう演劇だったように思います。


次の本公演、どんな新作を創りたいのかは、まだ何も決まってません。
ぜんぶこれから。
次に何を創りたいのか、また自問自答することから始めます。


ありがとうございました!