ボクシングという人生は

いよいよ明日から「テンカウントゴング」の稽古が始まる。
「パラレル」が終わってから、もう2カ月。
僕は早く稽古がしたかったので、楽しみだ。


あたらしい現場が始まろうとしている前夜は
だいたい…台本を書いている。前夜がもっともスパークしている。
明日のタイムリミットまで書き続ける。
これは僕の中では至って健全な恒例行事。
日記を書いている暇があれば台本を書いた方がいいのかもしれない。
ただ、どうしても書きたくなったことがある。


さっき、ネットでデビュー戦のボクサーが亡くなったというニュースを知った。
思い当たる節がある。
確か、清水さんが後楽園に後輩のボクシング観戦に行った時に遭遇した試合だった。
試合が終わった後、後楽園全体が尋常ではない空気に包まれたと言っていた。
聞かされていた、あの試合だったのだ。


ボクシングは、やはり生き方なんだと思った。
若いボクサーの死は悲しいけど、本人にその覚悟はやる前からあったんじゃないか。
こんなにも生き方がダイレクトに出るスポーツはない。
ボクシングは人生を乗っ取ってしまう。逆に言えば、乗っ取られてもいいと思えてしまう。
ボクシングの魅力は、そこに尽きる。


今一度、その部分を肝に銘じます。そして、すべてのボクサーに敬意を表します。