さらっと振り返る、匿名家族。

数日前にフルタ丸の本公演「匿名家族」が無事に終わった。
ご来場下さった皆さん、ありがとうございました。

なんか風邪ひいたっぽくて、のどが痛い。トローチ舐めながら書いてます。
新宿御苑前に２週間近く通いつめていたことも含め、演劇をやる自分が日常になった日々だった。
ま、終わってしまったけどね。でも、あの２週間は、まぎれもなくそうだった。

今回、「挑戦」という、ともすれば胡散臭い冠を付けて、
自分を追い込んで、フルタ丸も追い込んで、結果的にあのような形となった。
全く後悔してません。
おかげさまで好評だったのですが、たとえ不評だったとしても、後悔しなかったはずです。
だって、それしかないんだから。
挑戦と挑発のない演劇を創っても、お客様に申し訳ないと思ったのだから。
フルタ丸が取り組むギリギリの所から、こぼれ落ちる一滴のしずくを飲んでもらいたい、的な想いがあったのです。分かりにくい例えですみません。
演劇を始めた時は「俺達が一番面白い」「今、どこよりも面白い演劇を創っているのは俺達だ」的な、ある種いきがっていた部分があった。
みんな、そうでしょ？
それがなきゃ、やれないですよ。
でも、人間も集団も、こわいもんで、どんどん丸くなっていく。
丸くなり、失っていく何かに歯止めを掛けたかったのかもしれません。
ギラついた何かを少し取り戻せたんじゃないかと思う。

この後も、フルタ丸の活動は、続く。
色々ある。
めまいがしそうだ。
でも、やるよ。
楽しいから。
ぜんぶやるわ。
なので、どうか楽しみにしていて下さい。
また劇場で目撃して下さい、ぼくらを。