ビックダディ 16・17

2週に渡って放送された『ビックダディ』の16と17。
やっぱり今回も面白く、もう書かずにはいられないので書く。
いつ見てもハズレがないし、密度も半端ない。
前にも書いたかもしれないが、この番組がテレビ放送を放棄して映画館でしか上映されなくなったとしても、僕はお金を払って観に行ってしまう気がする。それぐらい好きだ。
なんでこんなに面白いんだろう。



・家族モノなのにスキャンダラス


・父親なのにカリスマ性


・子供の誰もがスピンオフを張れる個性


・母親のダメっぷり



大きく言えば、この4つ。僕にとっては。



毎回、張り詰めている緊張感があって、
そのドラマの行方を握るのが主演である林下清志(ビックダディ)だけ。
プロデューサーであり脚本家であり監督であり主演。もう北野武方式だが、無敵だ。
発言も行動もスキャンダルに富み、いったい何を考えているのかわからない不気味な感じさえある。でもって、家族の中では、一種のカリスマ性を獲得している。離れて暮らす長男・次男・3男の接し方を見ていると、もはや教祖と信者の会話にしか聞こえない時もある。
そして、そんな子供たちにドラマがある。そのドラマは毎回完結するのではなく、全てがちょっとずつ進む。ここがポイントだ。超良く出来た群像劇。他人の家族を盗み見る快感。そして、人間という生物の成長。こんなものがテレビで放送されて見守っていていいのか?という背徳感。もう全部ある。
そして、母親のダメっぷりだ。最初の嫁も相当ダメだったが、再婚した嫁も結構ダメだ。このダメっぷりが家族に事件を放り込んでくる。そして、それを解決するためにビックダディが動く。



エンターテイメントを作っている身として、家族をエンターテイメントで見せているビックダディに悔しくなるときがある。あれが、あの人の表現なのかもしれない。