生肉観
中学生のころ、大好物だったユッケに当たったことがある。
当時のフルタは塾の帰りに、友人と焼肉屋によって肉1人前と白ご飯を食うことがブームになっていた。
ある日から始まった白ご飯とユッケの組み合わせ。
大いにハマった。
そして、見事に当たった。
それ以降、理屈ではなく生の肉が食べられなくなった。
いろんな人から「美味しいよ」といわれて肉の刺身を勧められても、
断り続けてきた。
僕の体型からすれば、期待を裏切る行為であることはなんとなくわかる。
「デブ=生肉」だから。
勧められて「食えないっす」という度に、どこか申し訳なさもあった。
ステーキに至っても、レアとかミディアムも断固拒否。
赤い肉汁がもう駄目なわけで、基本的にはウェルダンしか食べたくない。
宗教上の理由でもなく、
一度当たったという記憶がトラウマになっている。
生肉とはそんな付き合いをしてきた。
そして、ユッケによる食中毒事故で数人がなくなるというニュース。
やっぱり、生肉ってあぶねぇんだなと改めて思った。
「本来焼いて食うべきものを生で食ってみました。美味かったんで、生で食うのもアリっしょ」
そんなノリが、人間のわがままが
生肉食いを流行らせた気もする。
いろんなことに謙虚であらねばならない。注意深くあらねばならない。
こと、食に関しても。