地震と文字

テレビから流れてくる「地震被害を伝えるニュース」に現実感が追い付いていかない。
皆さんはどうでしょうか?


今現在もしんどい思いをしている方もたくさんいる。
僕はなんとか家に帰って来られた。
でも、やっぱり街には非日常が広がっていた。
タダならぬ空気があった。


15時過ぎ、事務所で大きな横揺れを感じて


「あ、地震だな……」


と思ったら、すぐに揺れがでかくなって、ついにはテレビが棚から落っこちてきた。
ソファの枕に直撃するように落下して、そのまま床にダーーーーーーーン。


さっきまで居眠りをこいていたソファだった。
あのまんま寝ていたら死んでいたかもしれないと思った時には、
すでに卓上のものが全部床にガッシャーーーーーン。


惨状に茫然としながら携帯を掴む。
奥さんと娘とジョンの安否を確認し、事務所の整理を始めた。
止まない余震に吐き気をこらえながら原稿を1本書いた。


小田急線が止まっているとのことで、今夜は藤沢へラジオに行けないことも判明。


僕は一人で歩きながら家を目指した。
世田谷通りは、何かマラソン大会でも催しているのではと思うほど、人が歩道を歩きまくっていた。
腹が減りすぎてたまらなくなった所でコンビニによったが、棚から食べ物が消えうせていた。
気づけば、人が押し寄せていた。
みんな食料の確保に余念がなかった。
漫画を思い出した。
世紀末を描いたような各種の漫画を。


自販機で買ったコーンポタージュスープの温かさが優しかった。
これこそが、なんとか大臣賞をあげるべき飲料だと思った。


こんなこと書いている今も、たまに揺れてる。
まだ余震がある。
地震は終わっていない。


改めて思う。
ツイッターとかメールとか、
そこには文字があり、文字が連なり文章となり、文章が情報として物語として僕らを救ってくれる。



vol.2もできました。