徳島で妄想

徳島の朝です。


車が徳島大学の側を通りかけた時に、こんな妄想が湧いた。


僕が徳島出身で徳島大学に入学した野郎であり、
同じクラスには東京からやってきた女の子がいる。
女の子には東京に彼氏がいる。
夏休みとか春休みの長期の休みになると東京に戻って彼氏と過ごす。
しかし、ある日、何かしら運命的な大雨か何かで
僕とその女の子が近づき始め、
やがて、女の子と付き合い始める。


という、安いにもほどがあるような物語を想い、僕はなんとも幸せな気分になった。
地方と東京と男の子と女の子の恋、もうさんざん擦られ続けているようなそんな設定が、どうにもぐっとくるのは、そこに無数と無限のリアリティがあるから。


来すぎていて、見知らぬ町ではなくなり始めた感のある徳島市でも、そう思う。
町を歩く人を観て、その人の生活を想像、妄想するのが昔から好きだ。


昨日の夜、寿司屋を出ると雪が降り始めた。
まもなくしてふぶき始めた。
本当に降りやがったな雪が、という諦めと
四国の雪も悪くない、という情緒を愛でる気持ちがわいた。


車は温泉へ向かっていた。