園児のつぶやき

あいかわらず毎朝の犬の散歩は僕の役目なわけですが、
よく保母さんが園児を連れた散歩中に出くわすことがある。


今日も公園からの帰り道で出くわした。


見たことある人は分かるかもしれませんが、保母さんの比率に対して園児達の数が多い。
当然、一人一人の手を握っての散歩なんてできないわけです。
そこで登場するのが長い綱みたいな紐。
ちゃんとつり革みたいな掴む所がついてる線上のもの。
それを園児たちに掴ませ、その端と端を保母さんが掴んで散歩をしている。


今日、すれ違う時でした。
一人の園児がジョンを連れている僕を見て言った一言。


「同じだね」


その声は保母さんに届きました。
園児は自分が紐によって散歩させられている存在であることを客観視したわけです。
やるせないね。
保母さんも、そのやるせなさに頷き苦笑するしかなかった。


園児よ、大丈夫だ。
それは永遠じゃない。
一人で自由に紐なんか掴まずに散歩できる日はきっと来るから。