ギンガテツドウ

夜、藤沢のラジオからの帰り。
23時ぐらいの小田急線の車内は、実にガランとしている。

客がほとんど乗っていないんだ。東京を走る電車でも、そうなんだ。こんなことは田舎で暮らしていた頃は知らなかった。いつも混んでいるものだと思っていたから。
だから、僕はたまに寝そべるような格好で乗っていることがある。
それで怒られたりしたことはないから、まぁ、いいんだと思っている。


小田急線が登戸駅から和泉多摩川駅へ渡る瞬間、川を越える。
多摩川だ。
けっこう長い時間、橋を渡っていく。
その間、窓の外を景色が流れる。
覗けば、夜の黒い川と遠くに煌くマンションの明りがある。
ただそこにある。

今、この瞬間、この小田急線は空を飛んでいるんじゃないか。
そんな錯覚があり、銀河鉄道のようだと思っている内に、和泉多摩川駅を通過して狛江駅に到着する。
時間にすれば、およそ2、3分の出来事だが、毎週、心が躍る。
狛江に住んで3年半。毎週、必ず心が躍ってきた。
銀河鉄道の夜