夜は案外涼しい

夜10時、池袋でじむと会う。
あいつは、もうすぐ客演に出るので荻窪からの稽古帰りだった。一方の僕はといえば、なぜか6時には池袋にいたので、とっくに池袋に飽き飽きしていた。僕は池袋のことを本当に知らない。ブクロウへの探究心がないからか、知識が一向に増えていかないのだ。蒙古タンメンの中本、シネマロサ、サンシャイン劇場シアターグリーン劇場。今の僕には、池袋に、この4つさえあれば、何の問題もないのだ。今後、知識は増えるのか。増えなさそうだ。


じむと、閉店間際のエクセルシオールで、『ガイライ魚』の舞台セットについて、フルタ丸事務所について話し合う。結局は、事務所の間取りについて夢中になって喋っている僕がいた。
その後、舞台セットを創られている某さんが合流。次回公演の舞台セットについて御相談。んー、今回も難しい。どうするか。どうやって実現までこぎつけるか。答えが出ぬまま、終電の時間になってしまった。


じむに新宿まで来てもらい、ギリギリまで今回のセットにおける答えを探り続ける。
方向性がキラっと見えた所で「なんとかなるっしょ」と言うと、じむは「わかった」と言った。
きっと、なんとかしてくれるだろう。
勢いこそすべて。「なんとかなる」は合言葉。


帰りのTSUTAYAで、ドラマ『お金がない!』DVDレンタルが始まったことを知る。尋常ではない心持ちになった。個人的に宇宙規模の影響を受けたドラマだった。DVD-BOXなどというものに、一度も興味がなかった僕ではあるが、コレに関しては初めてDVD-BOXが欲しいと思った。もう再放送で何度も何度も見たドラマだが、それでもまだまだ見たい。僕にとっての古典作品だ。