LOVE

4月末まで働いていた西新宿のカフェ。
今日、偶然、その店の前を横切った。
およそ3ヶ月ぶり。

すると、店は完全に姿を変え、エキゾチックで黒い感じになっていた。
あの頃のオモカゲは微塵もなかった。
僕はショックであった。

僕の通っていた美濃中学校も、僕らが卒業した翌年に破壊された。鉄球で。(鉄球は嘘だけど)
そして、見事な新校舎になってしまった。
あの時、想い出も一緒に破壊された気がした。
モリーとして頭の中に記憶させておけばいいじゃないかと言うかもしれないが、
年齢を重ねると記憶もあいまいになってくる。
このまま10年、30年、50年先も、劣化させることなく憶えていられるか分からない。
最近は、そのあいまいさを創作で付け足し始めている。
記憶の捏造。
それが、だいたい美化されている。
これは、よくないと思った。

話は戻り、バイト先の建物はアイランドタワーと言うが、
でっかい「LOVE」のモニュメントが有名。

これを見る度に「何がラブだ、バカヤロウ」といつも思っていた。

その後、池袋のシネマロサという映画館で公開されている『半身反義』という映画を観に行った。
その監督は女性の竹藤佳世という方なのだが、
なんとフルタ丸の旗揚げ公演『おおまちがい。』を観ているらしかった。
その事実に驚愕。

チラシにも書かれていたが、今までに見たことのない構成の映画だった。
そして、優しさに溢れていた。