絵本をやり出した

最近、また絵本を作り出している。キャラクターデザインとか絵を担当する川瀬さんと連絡を取り合い少しずつ進めている。物語は一気呵成に書いた。一気に書ける時は、その感覚を信じていて、立ち止まらずに書けたってことはその理由が絶対にある。絵本を何冊か作ってみて分かったことは、僕は子供に向けた絵本が創りたいということだった。もちろん、大人が読んでも楽しめると思うけど、大前提として子供が夢中になれるもの、シンプルであるがゆえの強度、何回も読みたくなる糸引く感じ、頭の中に花が咲いて咲いて止まらなくなるようなものを作れたら申し分ない。理屈で頭をノックするのではなく、感覚で心をノックするような絵本だ。あ、なんかハードルを上げ過ぎたな。でも、それを念仏のように何度も考えてしまう。できたら、まずは娘に読ませよう。


夏場の事務所は灼熱のように暑いが、今週はなんとか通い続けている。同じ時間に同じ机に座り、同じ熱いコーヒー牛乳を飲んで、同じように「暑いなぁ」と溜息を漏らしている。同じだと色々がラクで、執筆を効率良く進める時の大原則だと思っている。舞台の仕事に向けて、台本を書いているが、自分の癖みたいなものが出て来る。セリフにも、物語の構造にも、僕の好きな型がある。癖も型も、ほとんど同じ意味だ。目の前の作品に合う合わないはケースバイケースだろうけど、自分の型にあんまり執着しないでやろうと思う夏。時に立ち止まり、時に流されるように。