豚のハードル

夜、初めて行く下北沢の居酒屋「じげもんとん」で知人と飯を食べた。鍋が美味い店を探していて辿り着いたわけだが、コダワリまくりの豚肉が売りだと書いてあったので、ほんのり期待していた。コース料理が出て来る前に、店長らしき人がテーブルにやってきて、当店で扱う豚がいかに美味いのかについて講義が始まる…。なんとか賞を受賞しているとか、〇〇の審査を長年通過しているのはうちの豚だけだとか、とにかく豚のハードルを上げに上げまくって去って行った。
俺ならあんなことはしないと思った。無意味にハードルを上げる行為は自分と豚の首を絞めるのに。
豚講義の後、豚料理がどんどん出て来る。どれもこれもテーブルにやってくるなり、すぐになくなっていく。ほんとうに美味かったのだ、豚。本当に自信があるから、あんなにハードルを上げたのか。脱帽。
この町で豚料理ならあの店へ行くしかない。しかもリーズナブル。これからの季節は鍋もあるし、とてもオススメ。という下北グルメの話。