わがままな客として

昼夜問わず、下北沢でよく行く飲食店がいくつかある。もう10年近く、日中のほとんどを過ごす街なので、そりゃある。でも、思うに一定数以上は増えない。新しい店が生まれて消えていく街にあって、どうやら自分の中で自然と淘汰されてしまっている。行きたい店にはもちろん好きだから行くのだが、自然と行かなくなった店もある。そういう店は、やはり店長との距離感の作り方に失敗した店だ。僕はぐいぐい喋り過ぎる店長が苦手で、あえてほったらかしておいて欲しい。けど、ほったらかされておきながらも自分への気持ちが行き届いていることを感じる…それをさりげなく感じる瞬間がある…そういう店が好きなのだ…。おいおい、わがままだな。でも、そういう店は必ずまた行ってしまう。