フルタ丸は劇団だった

明日からの小屋入りに気を取られながら、今の心境をしたためておきます。


年始から、実に不思議な時間が流れてます。
その間、仕事もあれば、他の舞台もあったし、打ち合わせも色々あったんですけど、僕はいつもどこかうわの空で過ごしていました。
本公演のことを考え続けるっていうのは、タフである必要があると改めて思いました。およそ半年間、あーでもないこーでもないと延々考え続けて行く内に、僕もメンバーも確実に疲弊して行きました。


しかし、大事なことは、疲弊の先にありました。


稽古の途中で、結局はゼロから作品を作り直したわけですが、こんなことを商業演劇でやったら、たぶんクビでしょう。
「ごめん。ぜんぶ、いったんナシで」
ありえんでしょう。
でも、劇団ならできた。
結局はそういうことなんです。
「フルタ丸は劇団だった」ということなんです。
そりゃあ、頭に「劇団」を付ければ劇団になるじゃないかと思われるかもしれませんが、案外そーでもない。
今回、フルタ丸はようやく劇団になれたような気がする。
ふー、13年掛かった。


「僕は父のプロポーズの言葉を知らない」


このタイトルをスルッと思いついた時、もうその瞬間に、僕自身がこのタイトルの虜になっていました。他のタイトルも考えてたけど、もう他のやつが一気に見えなくなったんですね。


結局は、このタイトルがすべてなんです。
僕は知りませんよ、父のプロポーズの言葉なんか。


あなた、知ってますか?


物語のドアを開けて、劇場でお待ちしております。



ボクチチ特設サイト
http://dp02026338.lolipop.jp/24tokusetsu/24tokusetsu.html