ボクサーは俳優で、リングは劇場でした

年明け。
元日でした。
岐阜に帰省していて、実家のリビングでハッピーニューイヤーで騒ぐテレビを横目に「テン・カウント・ゴング」のホンに手を付け始めました。
そこから、おそらく4、5日ぐらいで書いたはず。
最近はなんかもうチンタラ書くのが嫌いなので、一気に書くことを信条としている。書き直しもほとんどない。そこで本当に完成する。
今回目指したのは、週刊ジャンプの漫画みたいなリズムというかテンポ。
そして、中身もそうだった。
だからいつにも増して、圧倒的なスピードの中でホンを書く必要があった、おそらく。
そんなわけで、稽古して小屋入りして、色々とやってきた「テン・カウント・ゴング」が終わりました。
皆さま、ご来場ありがとうございました!


「ボクサーは俳優であり、俳優はボクサーである」


作品を書く時に念頭にあった真理は
本番中に何度も思ったし、終わってみた今、いっそう思った。
だから、捉えようによっては、演じる役者にとって「メタ」だったんです。
「ボクサー」は「役者」に置き換えることができたわけで。


楠見親子(楠見尚己さん、楠見藍子さん)という父娘の共演にも
この想いは入れさせてもらいました。
好評だったらしいあのシーンは、ストーリーが明確化する前から、絶対にやろうと狙っていたんです。
もし今後、楠見親子の共演があったとしても、
あの反則技(と言えると思う)を僕がもうすでに使ってしまった(笑)
ま、あんまり語るのは野暮ですが、個人的にも思い入れのあるシーンだったということで。


フルタ丸の3人が動ける俳優だということが
分かったことも大きい。
これまでのフルタ丸は、役者が常に動いているような
激しい動きの演劇はやってこなかった。
3人の運動神経が良いことは分かっていたけど、
今回、ボクシングというスポーツモノに見事対応できた。
それを見れたのは本当に大きい。
今後のフルタ丸の作風に何かしら影響はあるのかないのか。
ハイ、というわけで、
たった今から、5月16日〜25日の本公演に向けて準備開始だ。
今夜も早速、劇団会議だし、まったく止まってられない。
みなさん、楽しみにしててください。とんでもないやつやるんで。たぶん。



最後に、アフターイベントのリハ中の一枚。

フルタとひらさわP。
案の定、イベント本番では見事な出落ちをキメた。


ひらさわさん、おつかれさまでした。マジで。