のんきだったのは最初だけ

朝から雪が降った。


「あれ?降ってるわ」


最初はそれぐらいの危機管理。
それが、知らぬ間に、


「あらまー降ったね」


でも、余裕だった。
今日は家で仕事をするつもりだったので大丈夫だ。
仕事部屋の窓から雪を眺めつつ、のんきにしていた。


すると、
奥さんの悲鳴により、娘の肘が外れていることが判明。
時間は遡り、少し前、僕が寝そべる娘の腕を持ち、上に引っ張った際に外れたらしい。
痛い、痛いということでワンワン泣く。


祝日だからこれは救急に連れて行かなくては!という話になり、
病院を探すも、こんな雪の中でどうやって向かえばいいか分からない。
病院は見つかったがどうしよう的ムードが流れる。


すると、
奥さんのお父さんの車が、近所の坂道で雪にタイヤがはさまり動けなくなっている報せ。
これは僕への出動命令に他ならず。
泣く娘を横目に、青島刑事みたいに紫のダウンジャケットを着込んで出かける。


雪降る中、立ち往生する車と葛藤すること1時間くらい。
ようやくチェーンを装着し、坂道を駆け上がった。


その車で急いで病院へと向かう。


しかし着いてみると、娘の外れたはずの肘は治っていた…。
一応、先生に見せるが「問題ないですね」
病院に着くまでは痛がっていたが、着いた途端にハマって治ったという説が有力。


何はともあれ、良かったという話になり、
奥さんの実家でステーキをごちそうになった。


「はじめてのおつかい」を少し見て、今に至る。


さて、仕事再開。


あ、雪のばかやろう。