表参道ワンピース

高校生1年生だったか、友人の岡本と直井くんがブラスバンド部に入ると言い出した。
どちらからともなく「武田真治みたいにカッコ良くサックスが吹きてぇ」と言いだしたのが理由だった。
二人とも高い金を積んでサックスを買ってもらった。
けど、夏が終わり秋がやってきた頃、
「サックスはカッコいいかもしれんけど、よくよく考えたら武田真治って別にカッコよくねぇわ」という理由で
部活を辞めた。
確か2人とも辞めた。
僕も同時期に野球部を辞めた人間だったので大きなことは言えなかった。


前置きが長くなったが、横田くんという友人がいる。
横田くんは同じくブラスバンド部に入った。
が、その志は「武田真治になりたい」ではなかったんだと思う。
横田くんはブラスバンド部をやめなかったし、大学に行ってもサックスを吹き続けた。

そして、先月1stアルバム『表参道ワンピース』が発売された。
タイトルにそのイメージが集約されているかのようにポップ。
とても売れているらしい。うん、そんな気がする。そして、僕も嬉しい。


そんな横田くんのライブに行って来た。
JAZZのことは詳しく知っているわけではないが、何かが振り切れる瞬間の魅力というやつは
全ての表現にあるわけで、その瞬間が見れてコーフン。


真近で管楽器を見ていると、指で押さえる丸いボタン(部位の名称がわからない)を無性に押したくなることに気付いた。
でも、演奏中に押しちゃダメだ。それはとんでもなく迷惑な行為だから。