食い合わせ

今年、我が中日ドラゴンズに入った新人で「ブーちゃん」と呼ばれている中田という選手がいる。

その名の通り太っている。そして、すでにもう愛され始めている。

これはもう昔からだが「デブ」と「プロ野球選手」は驚く程に食い合わせが良い。
まず間違いなく愛される運命にある。
漫画の影響もあると思う。ドカベン然り、あだち充作品のキャッチャーは皆デブだ。
僕だって、デブなプロ野球選手が好きだ。
しかも中田は左打ち、スイングした時のバッティングホームもタイプ。
あと一カ月、プロ野球の開幕が楽しみでしょうがない。



仕事帰り、自転車で世田谷駅のそばにある「たこ坊」というたこ焼き屋へ行った。
友人からのおススメ店。

スペシャルというたこ焼きを頼むと、ネギが山のように載ったたこ焼が出てきた。
そして、たこ焼の中にチーズが入っている。
これは疑いようがない。
「たこ焼」と「チーズ」と「ネギ」。食い合わせ大変良し。
店の前で、あっという間に完食。
嗚呼、それにしてもたこ焼は美味し。
その秘密を考えながら自転車をこぐ。

そして、出た一つの結論。

たこ焼っていうのは食い始める前から、何個入りというのが分かっている。
8個入りを買ったら8個だし、15個入りを買ったら15個。
一つ一つ食べながら、頭の中でカウントダウンが始まる。


「あ、まだ4つあるな。折り返しだ。」


「うげぇ!あ、あと2個しかない!いつの間に2個に!」


「あーラストの1個を口に入れてしまった。もうない…。」


僕はそんな風に考えながら、たこ焼の数を意識しながら食べている。
だから美味いのだ。


「有限」


限りが有るというのは、実は豊かだったりする。その中で如何に楽しむかという思考になれる。
演劇にもそんな所がある。
色んな制約があり、有限な条件がある。だからこそ生まれるアイデアもある。