不安定さを生きる

安定が尊ばれるこの世の中で、僕は不安定さを捨ててしまうことに恐怖感がある。
なんだかすべてがつまらなくなってしまうのでは、と思う。
不安定といのは「あやうさ」っていう言葉に言い代えることができるかもしれない。
自分でもどうなるか分からないという未知数な部分。
アンコントロールな部分。
何の約束もされていない部分。
だから劇団があるのか。
劇団という存在自体が、すでに不安定極まりなく、あやうい以外の何物でもない。
その不格好さにだいぶ救われている。
そこに身を投じる自分になら自分がかろうじてOKを出せる。
スマートなんかに生きたくないと思えば思うほど、演劇が好きになる。
好きだから面白いものがつくりたい。