大引越し

台風直撃の予報だったが、台風は宵の内に過ぎ去り狛江は晴天。

学生時代からフルタ丸が活動する日は必ず晴れた。どれだけ思い出しても雨が降った例がない。本当に本当にホントだ。やはり、晴れた。

事務所待機班、トラック運搬班、フルタ家班とメンバーを振り分け、引越し作業にとりかかる。

まだ雑然としていた僕のアパートも

トラックが全てを乗せて下北沢へすっ飛んで行った。


この日誌に再三書いてきたが、僕の家には舞台セットで使うパネルや木材が鬼のように保管されていた。僕が大家なら違法投棄で訴えていたはずだ。そんな舞台セットが最後に残った。こればかりは事務所へ持っていかれない。


そこで、蒲田に暮らす親戚のおじさんに頼ることになった。経営するマンションの駐車場の一角に置かせてもらうべく出発。旗揚げ公演の時も、舞台セットを保管する場所がなくて、じむと2人で蒲田まで運ばせてもらった。あれから7年。カムバック!おじさん、ごめんなさい。そして、ありがとうございます!中華料理までご馳走して頂いて、腹いっぱいで蒲田を後にした。


トラックは、下北沢の事務所へ到着。僕は、ずっと家で搬出や掃除に明け暮れていたので、荷物が運び込まれた室内を初めて見たわけだった。だいぶ片付いていたが、少し出ているダンボール箱を、片付けると、すっかり事務所になった。
音響の水野くんがやって来て、『ガイライ魚』の音打ち合わせをやりつつ、ビールで乾杯。
窓からは下北沢の風。
僕ら下北沢にあり。
あっという間に終電。
僕が思い描いていた夜。
ここにあり。