引越し前夜

トラックが出動する大引越しは20日であるが、明日は宮内くんの乗用車にて小引越し。

部屋はすでに大回転を始めている。

この部屋で眠るのも、今夜と明日だけか。

今、僕の視界に一本のギターが見える。
僕の記憶が正しければ、大学2年生の冬に、学校の用務員のおじさんがリヤカーに載せて捨てようとしている所をもらったやつだ。そうだ。あれはマフラーを巻くような冬だった。あの日のまま弦は切れているし、僕はギターが全く弾けない。しかし、捨てずにまだ僕の部屋にある。うまく言えないが、こうゆうものがなんか捨てられなかったりする。


そうだ。なんか歌が聴きたい。引越しの前夜に合うような、とびっきりナーバスなやつを。