アイデアが浮かぶ瞬間

7年間、フルタ丸をやっていて一つの法則に気付いた。
芝居のアイデアが浮かぶ瞬間についてだ。


だいたい公演の本番が近づくと、今回とは全く別の芝居のアイデアを思いつくことが多い。
ストーリーの断片だったり、シーンだったり、アイテムだったり。
一気にゴロゴロ浮かぶ時がある。その度、小さなノートに書き付ける。
これは、なぜなのか。
無意識の内に「本番が近いというプレッシャー」から逃避しているのかもしれないし、頭が柔らかくなっているのかもしれないし。それは分からない。どっちでもいいか。


僕が思う本当のアイデアとは、半ば理詰めで捻り出すようなアイデアではなく、感覚的に自分に「GOサイン」が出たようなアイデア。「なんかいい」という感覚。あんまり人に説明できないもの。これを大切に膨らませることが重要だ。と、頭では分かってはいるが、なかなか思うようにいかないのだ。それでも、アイデアが浮かんだ瞬間は嬉しい。そうゆうものにだけ引きずられて物語を創りたい。今の僕の目標。


今夜も『火事と火曜日』の稽古だった。
本番が眼前に迫ってきた。
無性にワクワクする。
今回はそんな芝居だ。
稽古で涙出るまで笑った。