オイル交換

朝方、下北沢のバイク屋で原付のオイルを交換した。
走行距離のメーターを見ると、交換時期になっていたからだ。
以前も一度だけ交換したことがある。
しかし、バイクの構造を理解していない僕は、オイル交換をしないまま過ごすとどうなるのか、正直よく分からない。
どこに入っていて、どんな役割を果たすのかとかも知らない。
けど「交換しなさい」と出ているから、渋々交換へ向かったのだ。

僕の原付バイクを渡すと、10分ぐらい見知らぬ所へ連れて行かれ、戻ってきた。
この間にオイルが交換されたらしい。
しかし、その交換は目に見えないから、何がどう変わったのかさっぱり分からず。

交換には2000円かかった。
なんとか2000円分の納得がしたくなり、バイク屋の兄さんに聞いた。
「オイル交換をしないと、どうなるんですか?」
僕が求めていた言葉は、
「あーオイル交換しないで走ってると原付が爆発しますよ」
ぐらいセンセーショナルな言葉だった。
たった2000円を払い僕は命を買った。なんて安い買い物だったのか。そう思いたかった。
しかし、
「オイルってなくなるもんじゃないし、別に大丈夫っすけどね」
というウエハースのように軽い言葉が返って来た。
交換しなければ良かったのか。
もう遅い。
交換してしまったのだ。
今、僕は無性にオイル交換に詳しい人に説得されたい。
僕の払った2000円を全肯定してほしい。