日本が世界一になった時、ぼくは赤坂にいた

TBSでラジオの会議があり昼から赤坂にいた。
会議室でもテレビが付いてて、WBCの決勝戦を観戦しながらの会議。
そんな会議が終わり、スタッフの方々と観戦に集中。
しかし、9回の裏、韓国に同点に追いつかれた所で部屋を出た。
「どうなるんだろう」という気持ちがあったが、いつまでもテレビを観ているわけにもいかないと思った。
TBSを出て地下鉄の駅へ向う途中、TBS前の広場に巨大なスクリーンがあり、そこに大勢の人が噛り付いてみていた。

僕も画面に目を移すと、日本がチャンス!
このわずかな間にチャンスを迎えていた。

そして、イチロー
イチローが打席に立った。
突然、人だかりの中から誰かが「イチローーーーーー!」と叫んだ。
僕の後ろにいた2人のサラリーマンは、その声援を恥ずかしいと笑った。
なんだか僕は腹が立った。


イチローはセンター前にヒットを打った。
その瞬間どよめいた。
僕もどよめいた。
塁上で、嬉しいくせにすました顔をし続けるイチロー
よく分からないが鳥肌が立った。
そのまま日本は韓国に勝った。


日本が世界一になった時、ぼくは赤坂にいた。
ぼくは世界一でもなんでもないのに、ぼくは野球選手じゃないのに、ぼくはこんなにも嬉しかった。