サンダルとダウンジャケット

常々、周りの人に「ぼくは11月までサンダルを履きます」と公言していた。
今日あまりにも寒くて、原付に乗るためにダウンジャケットを着た。
どうしようもなく靴が履きたかった。
しかし、我慢して、サンダルを履いた。
11月まで、あと1日の我慢だと思った。
原付に乗ると、サンダルの足は千切れそうに痛かった。



似たようなことが小学生の頃にもあった。
当時、僕は学校指定の半そで半ズボンで通う、非常にエコな子供だった。
小学生1年生の頃から、そのエコを始め、2年生、3年生と、ずっとエコスタイルで過ごした。
1年中である。
そんな僕も、4年生になると「冬というものは寒いなぁ。ぼくも皆みたいに長袖とか長ズボンをはきたいなぁ」と考えるようになった。
しかし、周りの目があった。
「あいつは、今年も半そで半ズボンで過ごすつもりだろう」という暗黙の期待。
齢10歳、そのプレッシャーをひしひしと感じた。
結局、ぼくは、6年間、半そで半ズボンで過ごし、卒業式まで、そのスタイルを貫いた。



公言したことを撤回することが、昔から苦手だ。