カウントダウン狛江

9月に狛江を出て行くことにした。
あと一ヶ月と少し。
まぁ、色んなことがあった、およそ3年半の狛江生活。
狛江について語るのは、また今度にしよう。
でも、出て行く日が決まるっていうのは、ある意味、もう僕は狛江を出てしまったようなものなのかもしれないと思った。
朝方、何度も歩いている狛江の道を歩く。
歩きながら、ふと振り返ると、絵葉書みたいな空があった。

最近はよく空を見る。なぜかはわからん。
狛江の空は、雄大な感じがした。
「東京なのに東京じゃない」
僕がいつも感じていた狛江のイメージは、まさにそれだった。
どこか田舎っぽいところがある。川とか野原とかね。そうゆう所で育ったから、そうゆう所が好きなのかもしれない。かと言って、田舎に住みたい気持ちはない。東京が好きだ。そんな面倒くさい僕の要求を、狛江は満たしてくれていたのかもしれない。
いい町だと思う、本当に。24時間のTSUTAYAもあるしね。
そういえば、一昨年から去年に掛けて、狛江を舞台にした小説を書いていた。今、あれは、僕の宝物になっている。これから何十年という月日が経っても、読み返したときに僕は狛江のことを思い出せるはずだ。
モノを書くという行為には、その根底に「忘れたくないことを書き留めて置く」という意味が必ずある。
書く対象に選んだ時点で、僕はそれを忘れたくないから書いているのだ。もしかしたら、それによって人を楽しませたいという気持ちは、その次なのかもしれないなぁ。僕が忘れたくないこと。ずっとそれを書いてきた。そして、これからも。きっと。